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ペガサス座の箱庭(第1話)

2011.08.07
 石見弘夏(いわみ・ひろか)の朝は、姉の声で始まる。普通の朝の挨拶ならばいいが、姉の声は蹴りと共にやってくる。

「おはよう、朝立ちキック!」

 しかも、朝立ちキックと言いながら、実際に蹴られるのは金玉の方なので、弘夏は意識のはっきりしないうちから、地獄の苦しみに襲われる。初めて蹴られたのは小学6年生の頃、姉は2つ年上なので、中学2年生だった。当時はまだ、朝立ちという言葉も現象もよく認識していなかったが、男の大切なところを蹴られたと言うことだけは理解できた。姉は友達から聞いていた金蹴りをどうしても試したくて、少し前から機会をうかがっていたらしい。

 それ以降、姉はすっかり金蹴りに慣れたが、弘夏は金玉の痛みに慣れることができない。金玉は内臓で鍛えられないのは当然だが、眠っている時に蹴られると、目覚めと金玉の痛みが同時にやって来て、男の子は余計に苦しむことになる。

 金縛りから逃れられないように、男の子は金蹴りの痛みや朝立ちから逃れることができない。生殖機能の維持は最重要事項だし、朝立ちは月経のない男の子に、男の子だと言うことを自覚させる効果がある。

弘夏:「お姉ちゃん、ひどいよぉ・・・」
詩織:「男の子なんだから、これくらい、平気でしょう?早く起きてきなさいよ」

 今朝も金蹴りの威力を実感して満足したのか、詩織(しおり)はそう言い終えると、足早に去って行った。一方、朝から金蹴りされた弘夏は悲惨である。意識がはっきりするにつれて、金玉の痛みが増してくる。少なくとも1時間はこの痛みと戦わなければならない。

 中学3年生になっても、声変わりもせず、色白で、女の子のような身体付きである原因の半分は姉にあると弘夏は思っている。男性ホルモンの本拠地である睾丸を毎日のように攻撃されて、男の子として成長できずにいるのである。

 それでも、弘夏の姉、石見詩織は弟の弘夏から見ても、かなりの美少女で、胸も大きい。時々、遊びに来る詩織の友達はどの子も可愛くて、胸も平均以上あるが、姉は特に大きい。
 しかし、その可愛らしさとは裏腹に、詩織は男の急所を痛め付けることが趣味の女の子でもあった。さいわい、親しい人間にしか金的攻撃はしないので、学校ではほとんど知られていないが。

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ペガサス座の箱庭(第2話)

2011.08.07
 そんな姉から弘夏が相談を受けたのは、その日の夜だった。

詩織:「サッカーの試合に出てくれない?」

 今度の日曜日にサッカーの試合があるが、人数が足りず、公式戦ではないので、この際、校外の人でも良いということで、詩織の友達とも面識のある弘夏が選ばれたらしい。しかも、弘夏は陸上部で見掛けによらず、体力もあるし、スポーツ全般が得意なので、文句なしだった。

弘夏:「俺は別に良いけど、高校の試合って、男女別じゃないの?」
詩織:「そうだけど」
弘夏:「それじゃあ、無理じゃん」
詩織:「あんたなら、普通に女子のユニフォームを着ていれば大丈夫よ」
弘夏:「嫌だよ。女子のユニフォームなんて恥ずかしいし、バレるに決まっているじゃん」
詩織:「どうしても嫌なの?」
弘夏:「絶対に嫌だよ」
詩織:「そう?」

 弘夏は断り切ったが、詩織は実力行使に出た。詩織は高校2年生の女子で、弘夏は中学3年生の男子であるが、まだ第二次性徴期を完全には通過していない弘夏との間に大きな体格差はない。むしろ、身長も詩織の方が高くて、体格も身体能力も詩織の方が優れているかも知れない。

 普通に戦っても、詩織に勝算はあったが、今回は弘夏に仕事を押しつけるので、圧倒的な戦力差を見せつける必要があった。そこで、詩織は男の子最大の弱点を狙うことにした。

 詩織が弘夏に襲いかかって、姉弟喧嘩が始まった。朝立ちキックはよく受けるが、まともな姉弟喧嘩はあまりしたことがない。最初のうちは、先制攻撃を仕掛けた詩織が優勢に見えたが、弘夏も負けておらず、詩織に押し倒されそうになっていた体勢から脱出すると、逆に詩織を押さえつけた。

 こうなってくると、陸上部で鍛えた身体が有利に働く。見掛けは女の子体型でも、やはり、弘夏は男の子で、目立たないところに筋肉が隠れているのである。殴り合いでも、技の掛け合いでも、弘夏が優勢で、詩織の動きを封じた。

 しかも、詩織の身体に密着することになるので、必然的に胸が当たる。いくら姉とは言え、クラスの女子の平均よりもずっと大きな胸の感触を伝えられて、弘夏は少し興奮した。いつも姉の朝立ちキックに苦しまされているが、今はその仕返しができるのである。弘夏は優勢な体勢を生かして、詩織の胸を揉んだ。

詩織:「ちょっと、胸なんて触らないでよ!」

 詩織は抗議したが、弘夏は日頃の復讐とばかりに、女の子の感触を楽しんだ。何もできずに苦しんでいる詩織の姿がいつもの自分のようで、弘夏はうれしかった。

 しかし、天国タイムは長く続かない。無防備になっていた弘夏の金玉を2つとも詩織が握りしめたのである。

弘夏:「ぎゃ~!」

 弘夏は叫ぶと、詩織の身体から手を離して、詩織の手の上から股間を押さえたが、詩織は力を緩めない。

弘夏:「お姉ちゃん、ごめん。降参、降参!」
詩織:「女の子に暴力を振るったんだから、もう少し苦しみなさいよ」
弘夏:「え、今回はお姉ちゃんの方から襲ってきたんでしょう?それに、いつも蹴ってくるし・・・」
詩織:「私と弘夏じゃ、条件が違うの」
弘夏:「条件?」
詩織:「そう、私は女の子だもの。さっき、私の胸を揉んだのと同じくらいの強さで、キンタマを揉んであげるわね」

 そう言うと、詩織は金玉を揉み始めた。内蔵を直接グリグリされるのと同じ苦しみが与えられるのだから、男の子は簡単に戦闘不能になってしまう。

弘夏:「やめて~!」

 弘夏は叫ぶが、詩織は金玉へのグリグリ攻撃をやめない。いつも彼氏を相手に金玉握りは練習してあるので、どこをどう攻撃すれば、男の子が痛がるかはよくわかる。弘夏はまだ成長途中の金玉であるが、基本的な構造は大人の男と異ならない。弟に思うままの苦痛を与えることができ、詩織は得意気だった。

ペガサス座の箱庭(第3話)

2011.08.07
 姉弟喧嘩は詩織が圧倒的に優勢となった。金玉を握られた時点で、男の子は女の子に勝てないのである。金的攻撃は体格差も身体能力も瞬時に覆してしまう。しかも、弘夏は体格面では優位性がなかったので、金的攻撃ありでは、女の子に勝てるわけがない。

弘夏:「もうマジで降参・・・」

 弘夏が懇願するような目で、詩織のことを見た。今にも泣き出しそうな顔の弘夏は、愛らしく、持ち前の高い声とも相まって、見た目は完全に女の子だった。しかし、顔や声が可愛くても、足と足の間にはおちんちんと金玉がしっかりとぶら下がっている。女の子相手の喧嘩に劣勢を強いられている原因もこの一点にある。

詩織:「許してあげてもいいけど、何でも言うことを聞く?」
弘夏:「はい、何でもするから許して・・・」
詩織:「わかったわ。許してあげる」

 そう言うと、詩織は金玉から手を離した。弘夏は安堵したが、まだ、しばらくの間は金玉から来る重苦しい痛みと戦わなければならない。

詩織:「まず、服を全部脱ぎなさい。下着もユニフォームも用意してあるから、女の子の服の着方を教えてあげるわ」

 姉に裸を見られるのは恥ずかしかったが、金玉の痛みに屈服させられた今は言うことを聞くしかない。

詩織:「前から思っていたけど、弘夏は髪が細くてきれいだし、少し手を加えれば、すぐに女の子と同じよ?」

 普通、男の子の髪は女の子の髪よりもかなり太めなので、女の子のセミロング程度まで髪を伸ばすと、うっとうしい印象がある。しかし、弘夏は女の子の髪質と大差ないので、そのような印象は一切ない。

 その後、詩織は下着の着方などを教えた。最近は女の子でもトランクスの子もいるので、パンツの方はサポーターとかわいい系の物を履くだけで良く、ブラジャーも小学校高学年の女の子が付ける位の簡単な物で良いと言うことになった。

 詩織・弘夏の姉弟は、急所攻撃をする以外は、あまり姉弟喧嘩もしないので、街を歩いていると、仲の良い姉妹だと思われることもある。実際、姉の友達も最初の時は、弘夏のことを女の子だと思っていたらしい。

詩織:「本当はウィッグも付けたら、もっと可愛いんだけど、今回はサッカーだし、これでいいわ」

 詩織の前に、小学校高学年から中学生くらいに見える女の子が完成した。胸は下手に小細工しても仕方がないので、可愛らしさを意識したスタイルだった。

弘夏:「何だか、すごく恥ずかしいんだけど?」
詩織:「大丈夫よ。こんなに可愛いんだし、当日は智香(ちか)ちゃんや麻衣(まい)ちゃんがフォローしてくれるし、平気よ」

 智香は中澤智香、麻衣は今野麻衣のことで、2人とも詩織と同じ学校の友達で、特に弘夏は麻衣の方と仲良しである。実は今回、弘夏を女の子にすればいいと言い出したのも、麻衣だったりする。

ペガサス座の箱庭(第4話)

2011.08.14
 試合当日、弘夏は姉とは少し時間をずらして家を出た。服装は姉が用意してくれた、やたらとフリルの付いた服である。下着まで女の子の物を着ているので、歩く度に違和感がある。やはり、ゆとりのあるトランクスとは言っても女の子用に作られた物で、男の子が履くと、かなり窮屈な感覚を与えるのである。

 弘夏は知り合いには絶対に会いたくなかったので、不自然にならない範囲内で足早に改札口を通過すると、ホームの1番前の車両に乗れる位置に移動した。日曜日の朝、人気もまばらと言うことで、最寄駅ではだれとも会うことなく、電車に乗れた。

 しかし、そこで、弘夏は窮地に追い込まれた。1つ席が空いていると思って、座った席の正面に同じ陸上部の佐々木和正(ささき・かずまさ)がいたのである。和正はお調子者で、弘夏が女装していたなんて知ったら、翌日には学校中の噂になっているに決まっている。

 弘夏は目立たないように寝たふりをして、4駅先の乗り換えを待った。いつもはすぐに寝られる弘夏であったが、今日はそれどころではない。時々、薄目を開けて見ると、和正がこちらを見ている気がしてならない。見た目は携帯電話を操作しているように見えるが、明らかに弘夏のことを見ている。

 弘夏は居たたまれなくなって、乗り換えの駅に着くと、急いで電車を降りた。しかし、その拍子に定期入れを落としてしまった。女の子の服にもポケットは付いているが、男の子の服とは違って、おしゃれを意識して、底の浅い物が多い。いつもの感覚で、定期入れを入れていた弘夏の行動が災いしてしまったのである。

 弘夏も落としたことに気付いたが、それよりも数秒早く、和正は素早く定期入れを拾い上げ、弘夏の元に飛んで行った。

「落としましたよ」

「すみません。ありがとうございます」

 弘夏は少し高めの声を意識して、甘えたような声を出してみた。その狙いは成功し、中学生の女の子と何ら変わらない声が出せた。むしろ、普通の女の子よりずっと可愛い声である。弘夏は声変わりしていないことを神様に感謝した。女の子みたいな身体でも、クラスの女の子から「かわいい!」と言われるくらいで、良いことなんてほとんどないと思っていたが、こういう時は役に立つ物である。弘夏は振り返って歩き出そうと思ったが、その前に和正に制止されてしまった。

「おれ、五橋(いつつばし)付属中学の佐々木って、言うんだけど、君も中学生?」

『ナンパなの?』
 弘夏はそう思った。中学1年生の時以来、佐々木の女好きはよく見てきている。学内の女子はもちろんのこと、練習試合先で会った初対面の女の子にも平気で声を掛けて、メルアド交換まで漕ぎ着けることもある。

「はい、そうです」

「何年生?俺は中3なんだけど」

『完全にナンパ・・・』

「私も中学3年生です」
 営業スマイルを作ると、さっきの可愛らしい声で質問に答えた。こうすると、弘夏は詩織によく似ている。胸の大きさ以外は詩織とほとんど遜色がない。

「名前は何って、言うの?おれ、下の名前は和正で、佐々木和正。中学では陸上部で、400メートルとか得意なんだけど」

「私は中原未紀(なかはら・みき)です」
とっさに、弘夏は偽名を使った。

「未紀ちゃんか。可愛いね。上り方面でしょう?途中まで一緒に行こうよ」

『普段から見ず知らずの女の子にこんなことを言っているの?』

 弘夏はさっさと別れたかったが、断り切れず、20分位の辛抱だと思って、和正と一緒に行くことにした。

ペガサス座の箱庭(第5話)

2011.08.14
 先程の電車とは打って変わって、快速電車は混んでいた。正確に言うと、弘夏の乗ろうとしていた車両に中学生の剣道部が大挙して乗っていたので、平日の朝と変わらない混雑具合になっていたのである。

 こうなってくると、あまり会話もできない。それは弘夏にとって助かるが、それ以上に困ったことがあった。混んでいる車内では弘夏と和正は密着するしかないが、和正がわざと余計に身体を寄せてきているのである。和正は陸上部のエースだけあって足は長く、身長は180センチ近い。

 一方、弘夏は短足ではないものの、身長は158センチであるから、ちょうど、和正のおちんちんが弘夏のお腹に当たる。しかも、和正は勃起していたのである。ズボン越しでも、よくわかる位、固くなっていた。

 和正はとてもうれしそうにしていたが、弘夏の心境は複雑だった。姉が時々言っていた男の子のおちんちんを思い通りに変化させられて楽しいという気持ちはよく理解できたが、同時に男の子から性的に見られて相手が勃起しているとか思うと嫌な気持ちになるのも事実だった。

 姉の学校へ着くと、弘夏は将棋部の部室へと向かった。今日の試合は、文化系部活の割りにサッカーが上手な人同士の勝負なので、それぞれの所属する部室が控え室代わりになっている。部室の場所は何度か文化祭などで訪れているので、だいたいわかる。

 部室の前まで行くと、姉と同じ制服を着た女の子が立っていた。今野麻衣である。

「弘夏ちゃん、おはよう」
「はい、おはようございます」
「今日も弘夏ちゃんは可愛いね」

 そう言い終わると、麻衣は弘夏に抱きついた。可愛い男の子大好きの麻衣にとって、女装姿の弘夏はたまらない誘惑である。

「今野さん、苦しいよぉ」

 そうは言ったものの、女の子特有の柔らかい身体と胸を押しつけられて、弘夏は興奮した。女の子は何も付けていなくても良い香りがする。もちろん、麻衣はお化粧もしてあるし、姉よりかは少し小さいが十分な大きさで、顔も整っている。たいていの男の子なら、すぐに落とせる偏差値だった。

詩織:「麻衣、いつまでも弘夏に抱きついてないで、さっさと着替えなさいよ?」
麻衣:「わかっているわよ。弘夏ちゃん、一緒に着替えようね」

 そう言うと、麻衣は弘夏を連れて、部室の中に入った。着替え終わった女の子たちは適当に座ってくつろいでいるが、まだ着替え中の女の子もいる。そんな様子を見て、弘夏は思わず、目線をそらせて、顔をうつむけた。

 しかし、麻衣はそんなことにおかまいなしに着替え始めた。むしろ、弘夏の反応を見て、楽しんでいる感じさえある。一方、かわいい女の子から、視覚・触覚の両面から刺激を受けて、弘夏は耐え難い衝動にかられたが、好きな女の子に勃起を見られてしまうのは、男の子として、恥ずかし過ぎるので、大きく変形しないように必死で抑えた。

 この情況から早く脱したくて、弘夏は先日、姉から渡されたユニフォームを素早く着た。女子サッカーのユニフォームは機動性を重視しているためか、ぴっちりとした構造になっている。男子のサッカーユニフォームなら多少、空気抵抗や機動性を犠牲にしても股間に違和感を与えないように、ゆとりのある作りになっているが、女の子のユニフォームにそのような配慮は一切ない。

 サポーター・下着・ユニフォームと三重に股間を締め付けられて、弘夏はかなり窮屈な感じがした。

ペガサス座の箱庭(第6話)

2011.08.14
 校庭に出ると、試合相手の文芸部チームはすでに揃っていた。向こうのチームは全員、ブルマだった。胸の膨らみとすっきりとした股間を見せつけられた弘夏は少し興奮した。女の子とサッカーで試合をするのは小学校の体育以来である。

 試合開始の笛が鳴った。弘夏は持ち前の運動神経の良さを生かして、小回りの利いたプレーを展開した。陸上部なので、瞬発力も足の速さも、普通の女子高校生より数段上である。

 事前の話し合いで、弘夏にボールを集めていく計画になっているので、1点、2点、3点・・・と、将棋部チームはリードを重ね、前半戦が終わった時には、11対2で大勝していた。

 大きくリードした余裕で、弘夏は少し、いたずら心に駆られた。女の子にわざと触れるようにしてプレーを続行したのである。同時にそれは攻防を極めさせた。ボールの奪い合いは股間の攻防に直結してくる。

 普通、実力が拮抗していて、きわどいプレーを余儀なくされている場合以外は、できるだけ相手に近寄らず、迅速にボールをつないでいくのが、サッカーの定石であるが、弘夏はその定石を侵したのである。

 文芸部部長の吉川沙希(よしかわ・さき)はボールを奪おうとしてキックをしたが、誤って、弘夏の足と足の間を蹴ってしまった。もちろん、そこに大切な男の急所がぶら下がっている。足が股間に吸い込まれていくような柔らかい感触を沙希は覚えた。

 沙希には、弘夏が男の子だということを知る由もなく、『身体の柔らかい子なんだ』と思っただけだった。

 一方、弘夏は地獄の苦しみに襲われた。下着やサポーターでぴっちりと守っているので、逆に金玉の逃げ場所がない。沙希の金蹴りをまもとに受けることになったのである。

 弘夏はすぐにうずくまりたかったが、女の子の姿でそんなことはできず、男の意地で何とか試合を続けた。ボールを追いかけて走ると、金玉が揺れて痛いし、何とも言えない吐き気まで湧いてくる。金玉に受けた衝撃を脳が内蔵への衝撃だと錯覚して、男の子に沈静化の指示を出すのである。

 しかし、金玉が男の急所とは言え、弘夏は毎日のように姉から朝立ちキックを受けているので、普通の男子よりかは耐性ができていたのである。何回か、深呼吸をして、精神を集中させると、再び、相手チームに立ち向かっていった。行く手に待ち受ける地獄の苦しみも知らずに・・・。

ペガサス座の箱庭(第7話)

2011.08.14
 弘夏が沙希に金蹴りされた後、フットワークが極端に悪くなっていることは、詩織たちにもわかった。どんな風に痛いのかは想像もできないが、サッカー部の男子たちも蹴られた後、しばらくは立ち上がれないことなどを見ると、とても痛いと言うことだけは理解できる。

 実際、詩織は彼氏相手に色々と実験をしている。朝立ちキックは家族相手にしか試せないので、弟を使っているが、それ以外は彼氏を実験台にしている。血気盛んな男子高校生が一瞬で戦闘不能にされてしまうのだから、まさに女の子の必殺技だった。やられた男の子も女の子から遊び半分の蹴りで悶絶させられるのは、相当屈辱的であろう。

智香:「詩織、もしかして弘夏君は、その・・・、タマを打っちゃったの?」
智香が遠慮がちに詩織に聞いてみた。詩織とは違って、金玉という言葉に抵抗があるらしい。

詩織:「そうでしょうね。あそこだけは鍛えられないもの」

 今日の弘夏の服装を知っている詩織は、ぴっちりサポーターで金玉の逃げ場所がなくなっていることを想像して、少し興奮した。金玉は衝撃を分散させるため、金玉袋に入って、ぶらぶらと揺れるようになっている。無防備なのは事実であるが、衝撃で金玉が潰れるよりかは遙かにマシである。

 後半28分、悲劇は続いた。今度は麻衣が蹴ったボールが弘夏の股間に命中したのである。弘夏は腹でトラッピングしようとしていたが、麻衣の蹴り方が甘かったため、股間でボールを受けることになってしまったのである。男の子の金玉とサッカーボールが戦えば、サッカーボールが勝つに決まっている。弘夏はその場にうずくまった。

沙希:「どうしたの?」
弘夏:「あの、今、ボールがお腹に当たっちゃって・・・」
詩織:「沙希、ごめん。今日、弘夏はあれだから」
詩織がすぐに助け船を出した。

沙希:「あ、あれね」
麻衣:「弘夏ちゃん、ごめんなさい!私、弘夏ちゃんのことを休ませてきます」
詩織:「わかった。麻衣ちゃん、お願いね」

 詩織は今後の展開を想像して、ニコニコだった。麻衣が弘夏のことを好きなのは周知の事実だし、弘夏も麻衣のことが好き。ただ、弘夏は麻衣の性格を少し誤解していることも詩織は知っている。

ペガサス座の箱庭(第8話)

2011.08.19
 麻衣は弘夏を連れて、将棋部の部室に戻った。普段は男子も使う部屋だが、今日は女子の控え室兼更衣室になっているので、男の子は1人もいない。

麻衣:「弘夏ちゃん、まだ痛いの?」
弘夏:「う、うん、少し」
麻衣:「弘夏ちゃんは可愛いわね。私も弘夏ちゃんみたいな可愛い男の子だったら、こんな風にはならなかったのに・・・」

 そう言うと、麻衣は弘夏に抱きついた。麻衣は弘夏より少し背が高いので、弘夏を抱きしめるには丁度良い体型だった。

 一方、女の子の柔らかい身体と香りを感じた弘夏は必然的に反応してしまう。姉よりは小さいものの、麻衣の胸は平均以上あるし、顔面偏差値は65を下らない。こんなに近くで見詰められながら、抱きつかれたら、男の子は耐えることができない。

 女の子の服装でありながら、弘夏は完全に勃起し、おちんちんはパンツの中で窮屈にしていた。これが男の子用のトランクスだったら、もう少しゆとりがあったが、女の子用のトランクスにそんな余裕はない。

麻衣:「痛いのは、もう治ったの?」
弘夏:「・・・」

 弘夏は無言でうなずく。まだ痛みは残るものの、おちんちんからの快感が金玉の痛みを上回って、男の子痛みが消えつつあった。

 男の子の身体は外面的な構造になっているため、外からの刺激だけで、内部構造の動きを簡単に誘導することができる。

麻衣:「一応、潰れていないか、確かめてあげるから、服を脱いで」
弘夏:「恥ずかしいから、ダメですよ」
麻衣:「どうでもダメなの?」
弘夏:「絶対ダメです」
麻衣:「そうなんだ」

 そう言うと、麻衣はユニフォームの上から金玉を握った。金玉をサポーターで守ってあると言っても打撃の前には悶絶するしかないし、金玉を握られてしまったら、全くの無力である。

弘夏:「ちょ、ちょっと、今野さん!」
弘夏は叫んだが、麻衣は金玉を握る手を緩めない。

麻衣:「私、弘夏ちゃんみたいに可愛い男の子が金玉を痛がっている姿を見るのが大好きなの」
麻衣は、とてもうれしそうに、屈託のない笑顔を浮かべている。

弘夏:「こ、今野さん、やめて・・・」
弘夏は今にも泣き出しそうな顔をして懇願した。見た目は完全に女の子であるが、やはり、弘夏は男の子で、金玉もしっかり付いている。男の急所は健在だったのであった。

ペガサス座の箱庭(第9話)

2011.08.19
 麻衣のことを純粋無垢な優しい女の子だと誤解して油断していたこともあるが、弘夏は麻衣の急所攻撃で完全に無力化させられた。元々、第二次性徴期を完全には抜け切っていない弘夏は、華奢な身体で、格闘向きの体型ではない。

 陸上部で鍛えた筋肉はあるが、どれも通常運動用の筋肉なので、金的攻撃のように生殖機能に関わるような、特殊な痛みの前には全くの無力である。プロレスラーであろうが、力士であろうが、金蹴りされたら、悶絶するしかないのだから、華奢な身体付きの弘夏が麻衣の急所攻撃に耐えられるはずがない。

麻衣:「そんなに痛いの?」
麻衣が笑顔で弘夏に尋ねる。

弘夏:「お願いですから、離して下さい・・・」
金玉を握られて激痛だが、憧れの女の子に、男の急所を弄ばれているという羞恥心も重なって、弘夏は少し顔を赤らめていた。

麻衣:「私、構造知っているから。1つ潰しても、もう1つあるから平気なんでしょう?それに、金玉なんて付いていても邪魔でしょう?私が2つとも潰してあげるから。そうすれば、弘夏ちゃんも女の子だし」
そう言うと、麻衣は金玉を握る力を強めた。

弘夏:「ぎゃ!」
弘夏は短く悲鳴を挙げるが、麻衣にしっかりと握り込まれているため、金玉の痛みから逃れることはできない。

麻衣:「今日は日曜日だから叫んでも、たぶん、試合が終わるまで、だれも来ないわよ?」

弘夏:「う、うっ・・・」

 弘夏は苦しそうに耐える。客観的に見て、変態な行為をしているのは、明らかに麻衣の方だが、弘夏は女装している。女装自体は大して悪いことではないが、女装して女子更衣室で、女の子から金玉を握られて悶絶しているという情況は、他人には絶対に見られたくないという想いが弘夏には強く残っていた。

一方、麻衣は「我慢している姿も可愛いわね」と、男の子が苦しむ姿を見て、楽しんでいた。

弘夏:「何でもするから、助けて・・・」

 もはや、悲鳴を挙げる気力もない弘夏であったが、その声は女の子らしい、甘えたロリータボイスだった。当然、麻衣の心にも響く。

麻衣:「これからは麻衣お姉ちゃんと呼んでくれたら、離してあげてもいいわよ?」
弘夏:「2人だけの時だけならいいですよ?」
麻衣:「金玉、潰れちゃってもいいみたいね」

 そう言うと、麻衣は金玉本体から副睾丸へと攻撃の対象を移した。副睾丸は精子を守り育て保存する、とても繊細な器官で、いくつもの痛感神経が集中している。そこを攻撃されたら、どんな男の子でも簡単に戦闘不能になってしまう。

弘夏:「ぐ、ぐっ!」

 弘夏はさらなる地獄の痛みに襲われた。金玉本体を握られるより数倍激痛だし、麻衣は副睾丸をピンポイントで逃げ場のないように握ってくる。副睾丸は、男の子を倒すのに即効性もあって、女の子にとっては、とても便利な急所だった。

麻衣:「ほら、どうするの?お姉ちゃんって、呼んでくれる?」

弘夏:「わ、わかりました・・・。麻衣お姉ちゃん・・・」

 副睾丸を握られているため、声が裏返って、いつもよりもさらに高い声だった。

ペガサス座の箱庭(第10話)

2011.08.19
 弘夏がお姉ちゃんと呼んでくれたことに満足して、麻衣は金玉から手を離した。金的攻撃からは解放されたものの、しばらくの間、弘夏はうずくまっているしかない。金玉から来る痛みは、少なくとも数分は持続する特殊な痛みなので、男の子の無抵抗状態を保つには、ぴったりの方法である。

麻衣:「今度、一緒に練習してあげようか?」
弘夏:「何をですか?」
麻衣:「金玉を蹴られても我慢できるように」
弘夏:「無理です!」
麻衣:「そんなことないわよ?弘夏ちゃんはこんなに可愛いんだし」
弘夏:「可愛いとか、関係ないんですけど・・・」

 麻衣はとても楽しそうに話しているが、弘夏は金玉から来る痛みにあえいでいた。

麻衣:「金玉が小さければ、痛みも小さいから大丈夫じゃないの?」
弘夏:「麻衣お姉ちゃんは金玉の痛みを知らないから、簡単に攻撃できるんですよ・・・」

 男同士の勝負では、どんなに不利な状況になっても、金玉だけは狙わないというルールが半ば慣習化しているが、金玉の付いていない女の子にそんな不文律は通用しない。普段、強そうに威張っている男の子を一瞬で戦闘不能にできるのだから、こんな面白い技を使わない手はない。

麻衣:「金玉の痛みなら、私も知っているけど?」
弘夏:「えっ、女の子にはわからないでしょう?」
麻衣:「うん、そうね。でも、私、1つ前の世界では男の子だったから、覚えているの。男の子より、強い女の子だって、たくさんいるのにね。この世で1番得なのは強い女の子、2番目は強い男の子で、3番目は弱い女の子、4番目は弱い男の子でしょう?全然論理的でもないんだけど」

麻衣:「ねえ、2人で男の子を倒してみない?」

 いきなり、意味不明な会話が始まるのも、話題が飛び飛びのも、麻衣の友達なら、よく知っている麻衣の性格である。今回はまだマシな方で、こないだは、初詣から平成4年の日経平均のところまで話が飛んだ。

弘夏:「嫌ですよ。怖いですし、相手にも悪いですよ・・・」
麻衣:「大丈夫。男の子は幸せになるようにしてあげるから。それか、ただの仕返しだから」

 そう言うと、麻衣は自分の計画を話し始めた。ここから先は、詩織も予想していない展開である。