fc2ブログ
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR

守護大名との抗争(第5話)

2011.01.29
 常夏は、前屈みになって苦しんでいる勝久の後ろから蹴りを入れた。後ろからだと、下の方に向かっている盛り上がりが見やすく、とても狙いやすくかった。再び、副睾丸直撃である。

「ぎゃ~!」
勝久は前屈みの姿勢を維持することもできず、床にうつぶせになった。しかし、そのままだと、金玉が身体と床の間に挟まって苦しいので、その部分だけは微かに浮いている。

「今まで女の子に金玉を蹴られたことはなかったのですか?」
言葉使いは優しいが、明らかにこの情況を楽しんでいる。勝久の方も副睾丸から来る地獄の痛みで、常夏の質問に答えるどころではない。
勝久の無抵抗状態を利用して、常夏は勝久をうつぶせから仰向けに変えた。勝久にとっても、仰向けの方が金玉の圧迫を気にしなくて良いので、楽な姿勢であるが、同時に、仰向けは女の子にとって、金玉をとても攻撃しやすい姿勢でもあった。

「金玉がつぶれていないか、確認してあげますね」
そう言うと、常夏は鈴与と一緒に、勝久の実践体術の服を脱がせ始めた。勝久は抵抗したが、強烈な急所攻撃を受けた直後で、ほとんど力が入らない。
実践体術の服を脱がせると、勝久のおちんちんと金玉が、常夏たちの前に現れた。金玉袋が縮まっている以外は特に外見の変化はない。
「やっぱり、金玉は痛みを感じやすいだけで、簡単には潰れないのよ」
「そうだね」
「これからも、どんどん攻撃していくわよ!」

 常夏と鈴与はやる気満々であったが、勝久は底知れぬ恐怖感に襲われた。常夏たちは女の子で金玉は付いていない。一方、勝久は男で金玉もしっかり付いている。その違いは決定的で、体格的優位性・体力的優位性も一瞬で覆してしまう。
金的禁止の試合では、絶対的な自信のある勝久も女の子たちの急所攻撃の前には全くの無力であった。

スポンサーサイト



守護大名との抗争(第4話)

2011.01.22
 美濃は山が多く、勝久も幼い頃から自然と山道に慣れ親しんでいた。
山地が多い美濃は守りやすく、攻めにくい。
よその守護大名が攻めてきても、そう簡単には攻略できないであろう。

 勝久は女の子2人相手の試合を優勢に進めて得意顔になっていた。
『2人同時相手でも、男が女の子に負けるわけがない』
勝久は勝負を決しようと、常夏と本格的に組み合った。

 勝負を決するには、相手を投げ飛ばす技をしないといけないので、
必然的に足と足の間が大きく開く。
常夏の目の前に、大きく盛り上がった股間が現れる。

 蹴る位置を確定すると、常夏は何も躊躇せずに、そこに膝蹴りを入れた。
3分の1くらいの力で蹴っただけだったが、奥の方まで膝を入れたので、
狙いは正確で副睾丸直撃だった。
しかも、真下から突き上げるようにしての膝蹴りなので
金玉の逃げ場所もない。

「ほげ~!」
勝久は凄まじい悲鳴を挙げて、うずくまった。
強烈な苦しみが勝久を襲った。

「やった!」
常夏と鈴与はうれしそうに声を挙げる。
やはり、勝久も金玉だけは弱かったのである。
女の子には全く理解できない苦しみに悶絶する勝久を常夏たちは
得意げに見つめていた。

「ぐ、ぐっ・・・」
圧倒的に有利な試合から一転して、勝久は窮地に追い込まれた。
美濃でも誤って、金蹴りを受けたことはあるが、
軽く蹴られただけだったし、やられたのは金玉本体で
副睾丸を直接蹴られたこともなかった。

「まだ勝負は終わってないから、立って下さいよ」
常夏は勝久に話し掛けるが、勝久は地獄の苦しみで試合どころではない。
分厚い胸板も鍛え抜かれた筋肉も副睾丸から来る痛みには
何の役にも立たなかった。

 しばらくの間、常夏はもがき苦しむ勝久の様子を見ていたが
「相手が完全に戦闘不能になるまで続けるのが実践体術の決まりですから
立てないのなら、このまま、続けますね!」と言った。
勝久がその声のする方を見上げてみると、常夏がすっきりとした股間を
見せつけるように仁王立ちしている。
常夏には金玉のような無様な急所はぶら下がっていない。
そんな光景を見て、勝久は寒気がした。

守護大名との抗争(第3話)

2011.01.22
 京に在中している守護大名の武士は特にやることもなく暇である。
中級以上で政務をこなさないといけない武士はそれなりに仕事があるが、
京の屋敷の警備のためだけにやって来た者は、夜番と一揆の時くらいで
それ以外の時はほとんど仕事がない。

 これで地元にいる時と同じ待遇なのだから楽と言えば楽であるが、
京にいると、つい、色々と金を使ってしまう者が多い。
田舎では見られないような娯楽もあるし、
各地からきれいな反物や特産品なども集まってくる。
守護大名からもらう扶持だけでは足りなくなると、
副業をすることになる。
時間だけはいくらでもあるし、京では仕事も見つかりやすい。
勝久が、時子の道場の来たのも同じような理由であった。

 時子が「始めて下さい」と言い、試合が始まった。
「とりゃ!」
勝久が威勢良く、常夏たちに攻撃を仕掛けた。
風を切る音のする見事なパンチだったが、一瞬早く常夏は避けていた。

 しかし、瞬発力でも勝る勝久は攻撃を常夏に集中させ、
追いかけて行った。
時々、鈴与も攻撃を仕掛けてくるが、片手で防ぎ切る。
女の子のパンチくらい、勝久のたくましい身体には何のダメージにも
ならないのである。

 日頃、山仕事で鍛えているので、勝久のフットワークは優れており、
常夏は次第に追い詰められていく。
自由に攻撃をできる鈴与がいくらパンチを放っても
勝久は完全に受けきって、代わりに鋭いパンチを返す。
もし、一発でも当たっていれば、大きなダメージであるが、
鈴与は何とか避ける。

 やはり、美濃の山々で暮らしている武士と京の女の子とでは
身体のつくりが違うのである。
鍛え抜かれた足腰を持つ勝久には、道場内を逃げ回りながら攻撃するという
実践体術の常套手段は無意味だった。
試合は勝久が優勢で、常夏たちは為す術もなく
道場の隅の方へと追い詰められていく。

守護大名との抗争(第2話)

2011.01.22
 前述した通り、勝久のいた美濃の道場と京にある時子の道場では、
同じ実践体術であっても、ルールが異なる。
勝久のいた道場では、山賊や盗賊との戦闘を意識した実践的な戦い方を
指導しているが、金的攻撃だけは禁止されていたのである。
京の足軽と同じく、武士としての道徳の下限で、金玉だけは
狙ってはいけないという秩序が成立していたのであった。

 金玉は男子最大の急所である。
どんなに強い男の子でも、金玉を攻撃されると、簡単にうずくまってしまう。
勝久も地元の道場での試合で、何度か経験したことがあるが、
その時は審判がある程度、回復するまで休憩を入れてくれるし
時には相手に反則負けを宣言してくれた。

 しかし、この道場では違う。
本当に何でもありの実践体術なのである。
それどころか。勝久の道場では卑怯とされて禁じ技になっている急所攻撃が
推奨されている。

鈴与:「金的攻撃が禁じ技では、本来の実践体術ではないのではないでしょうか」
勝久:「向こうの道場では男ばかりですから、
金的をやっていたら、収拾が付かなくなるのでしょう」
常夏:「初めての女の子相手の試合で大丈夫なのですか」
勝久:「はい、金的攻撃が禁止されている以外は、京の道場と同じ規則ですし
女の子の蹴り程度なら、平気ですよ」

 勝久は自信満々で答えたが、『その金的が問題なの』と
鈴与は心の中で思った。

 強そうに見えるが、勝久も金玉を持った男であるという事実に
変わりはない。
しかも、実践体術で鍛えている女の子2人を相手に
戦わないといけないのである。

 常夏はこんなにたくましい男が自分たちの攻撃で地獄の苦しみを
味わう場面を想像して、少し興奮した。

守護大名との抗争(第1話)

2011.01.22
 鎌倉時代から貴族の荘園が地頭や守護などに押領されるという事態は
多々あったが、室町時代も半ばを過ぎると、将軍の直轄軍である奉公衆の
所領まで押領される事件が頻発するようになる。
奉公衆は京に在中していて、何かしら幕府の仕事や副業をしていたので
すぐに生活に困ることはなかったが、重大問題である。
時子が実践体術の道場を経営しているのも、半分は副業の意味合いであった。

 時子は男性の師範代を数人募集していた。
採用基準は、実践体術の試合で時子と対等以上に戦えるまたは
通常の武術が優れているという点である。
今まで何人もの男たちが応募してきたが、実践体術の試合では時子の全勝であった。
実践体術の試合で負けても、普通の武術で優れた者は師範代として採用している。

 師範代の試験のみならず、時子は様々な男たちと実践体術で
対決し、そこでも全勝している。
体術の師範で筋骨隆々とした大きな男であっても、
金玉だけは鍛えられないのだから。

 応募者は、まず、女の子の門下生2人と実践体術の試合をすることになる。
男同士だと、お互いに金的を警戒して、なかなか組み合いにならず
金的を中心に距離を取りながらの試合になって決着が着かないためだ。
しかし、男対女の試合なら、話は異なる。
金的攻撃ありの実践体術では、金玉のない女の子が圧倒的に有利なのである。

 今日の応募者は木曽勝久(きそ・かつひさ)という男である。
彼の父は美濃の守護大名である土岐家に仕えており、
勝久自身、幼い頃から武道の修行をしている。
また、地元が美濃であり、山賊との戦闘経験もあるので
実践体術の訓練も地元で重ねてきている。

 しかし、勝久のいた実践体術の道場では首絞め攻撃と関節技が
許容されているものの、金的攻撃は禁じ技となっていた。
道場主が男の武士で、金的攻撃は卑怯だという考えの持ち主だったためである。
そのため、勝久は『女の子の蹴りくらい、平気』だと思い、
金的攻撃が許容されている時子の道場の師範代試験を受けに来たのであった。

 試合の始まる前、時子は「京の流儀で戦ったことがないなら、
女の子1人ずつとの試合でもいいですよ」と言ったが、勝久は
「田舎で鍛えた身体があるので、大丈夫です」と誇らしそうに語っていた。
金玉の存在感を嫌というほど味わうことになるとも知らず。

 勝久の試合相手は、常夏と鈴与(すずよ)だった。
美濃から屋敷の警護番として京に召喚されただけあって、
勝久は常夏たちよりも頭2つ分ほど、大きな男であり、
太い腕も鍛え抜かれた足も男らしさを誇示している。

 ただ1カ所だけ、おかしなところもある。
足と足の間が実践体術のぴっちりとした服に締め付けられ
もっこりしているのである。
それだけならどの男の子であっても同じであるが、
勝久の場合、特にそのもっこり具合が目につく。

 つい、常夏も勝久の股間に目が行ってしまう。
元々の状態からして、平均よりもかなり大きめなのであろうが、
今はさらに大きくなっている。
女の子の実践体術の服は、身体の線がはっきり出てしまうほど
ぴっちりしている。
当然、胸のふくらみも目立ってしまう。
男の子のふくらみも魅力的であるが、大柄な勝久でさえ
股間のふくらみは、常夏の胸の3分の1もない。
勝久と2人は全く別の生き物なのである。
しかも、男の子の象徴なのに急所なのだから、
ますます好奇心が湧いてくる。

徳政一揆と奉公衆(第7話)

2011.01.15
 時子が周りを見てみると、他の男たちもすっかり戦闘不能となっていた。
一揆で先陣を張って戦闘を行うはずのたくましい男たちも
女の子の急所攻撃の前には全くの無力であった。

 特に常夏は勢いよく実践体術の木刀を何度も相手の股間に
叩き込んでいたため、男は完全に戦意を失い、地面をはうことさえ
できなくなっていた。

「常夏、あなた、遊んでいるでしょう?」
常夏と仲の良い鈴与(すずよ)が少し笑いながら聞いてきた。
「だって、楽しいんだもの。こんなに軽い攻撃なのに」
そう言うと、常夏は再び、男の股間に実践体術の木刀を叩き込む。
「う、う・・・」
男はもはや悲鳴を挙げる気力もない。

「金玉って、不思議ね。私には全然効かないのに」と
常夏は実践体術の木刀を使い、自分の股間を同じ位の力で叩く。
勢いよく、木刀が足と足の間にぶつかるが、ほとんど何も感じない。
「ほら、全然痛くないよ」と常夏は得意げに何度も男たちに見せた。

 そんな様子を見せられた男たちはほとんど勝てる気がしなくなった。
日々、修行で鍛えてきた身体が、こんな軽い調子の女の子に
打ちのめされてしまっている。
努力以前の問題である。
金玉がある限り、男は女に勝てないのである。
源三郎たちは男に生まれてきたことを後悔させながら
時子たちが去った後も長時間、地面に沈んでいるしかなかった。

 一揆勢は洛中に侵攻することには成功したものの、
その日のうちに、幕府・土倉・守護大名の連合軍によって
京から一掃された。

徳政一揆と奉公衆(第6話)

2011.01.15
 他の地区への一揆勢の侵攻は凄まじく、
幕府側との戦闘のためか、煙がいくつも見えるが
時子が担当する土倉のある地区への侵攻は源三郎たちだけであった。
また、西七条口の関所を幕府側が奪還したのか、
源三郎の配下の部隊も来なかった。

 時子は源三郎の金玉を2つとも片手で包み込んだ。
大人の男でも金玉だけは柔らかい。
『私も生まれる前はここにいたのね・・・。』
そう思うと、少し恥ずかしい気持ちになる。

 神様は男の子に優れた身体能力を与えたが、
代わりに金玉を付けておいた。
金玉と副睾丸で、二重の急所となっているのは
神様が人間の反乱を警戒して、身体能力が優れている男の子に
わざと作った弱点だから。
これで、完璧な急所体制が確立し、男の子は生まれた瞬間から
金的の恐怖におびえなければならないようになった。

 時子は金玉を優しく包み込んだ後、源三郎のおちんちんも
優しく揉み始めた。
「う、うっ・・・。」
源三郎の声色が明らかに変わった。
金玉から来ていた苦痛はすぐには消えないが、
おちんちんから来る快感と競合し始めたのである。

 女の子に金的責めにされている状況にも関わらず、
源三郎は妙な感覚に襲われた。

「あ、あうっ・・・。」
おちんちんが大きく立ち上がるにつられて、金玉も動き、
源三郎に重苦しい痛みを与える。
時子は金玉を優しく包み込むようにして握っているので
金玉の動きもよくわかる。

「金玉って、厄介な物ね
本当は私よりもずっと力があるのに」
そう言うと、時子は無防備に露出している金玉を軽くデコピンした。

「はうっ!」
実践体術の木刀で何度も叩かれた後の金玉へのデコピンは堪える。
日々、きつい農作業と地頭の許での治安維持活動に従事している男の身体は
バランス良く鍛えられ、京に常駐している男の武士よりも、
惚れ惚れする体付きになっているが、やはり金玉だけは弱い。
しかも、時子は副睾丸を狙ってくる。
源三郎は、時子のおもちゃとなっていった。

「く、くそお・・・」
源三郎は悔しそうにうめく。
普通の武術で戦えば、女の子に負けるはずなどないが、
実践体術では話が違う。
他の武術では禁じ技とされ、卑怯と言われる急所攻撃ばかりしてくる。
女の子が男の子を倒すためだけに考えた技の数々は
どんなに強い男の子でも我慢できないのである。

徳政一揆と奉公衆(第5話)

2011.01.15
 重いよろいを着たまま、源三郎たちはうずくまっていた。
日頃、鍛えている筋肉も立派なよろいも、女の子の急所攻撃には
何の役にも立たなかった。
もはや、源三郎たちは立ち上がることもできなかったが、
時子は念のために、もう2発、実践体術の木刀で急所攻撃をした。

「ぎゃ!」
源三郎は短くわめく。
今まで高い身体能力を持った男に生まれたことを誇らしく思っていたが
その想いは時子たちによって、あっけなく壊された。
女の子と本気で戦ったら、男の子は負けるのである。
他の女の子たちも何発か、実践体術の木刀で金的攻撃を行い、
男たちの抵抗を徹底的に排除すると、よろいを脱がせ始めた。
源三郎たちは苦しくて抵抗できない。

 よろいを脱がせてみると、体術用の服が現れた。
実践体術用の服まではいかないが、かなりぴっちりした動きやすい服装で
余計に金的攻撃が効いたのであろう。

 重いよろいからは解放されたが、重苦しい金玉の痛みは続いている。
一揆勢の重武装部隊を戦闘不能にし、武具を奪ったのだから
時子たちの任務は終わったことになる。
もちろん、他の村から来ている重武装部隊も排除しなければならないが、
この周囲には今のところ、重武装部隊はいない。
他の地区にある土倉を襲撃しているのであろう。

 時子は、体術の服で苦しむ源三郎を見つめて、いたずら心にかられた。
幼い頃から武道の訓練を受けてきた時子であるが、
身体能力は源三郎よりも低い。
女の子で、あまり筋肉が付かず、体力が上がりにくいのが原因である。

 しかし、神様は身体能力が優れている男の子に
金玉という急所を付けてくれた。
金玉は狙いやすい位置に付いていて、簡単に攻撃できる。
しかも、その急所は絶対的で、どんなに強い男の子でも金玉だけは
鍛えることができない。

 時子は、源三郎の体術の服も脱がせ始めた。
「やめろ!」と源三郎は言って、必死で服を押さえるが、
金的攻撃を何度も受けたため、ほとんど抵抗できない。

お知らせ(2011年1月15日)

2011.01.15
色々とご心配や応援のコメントをありがとうございます。
質問への答えですが、インターネット上の小説は
歴史系・ファンタジー系以外、ほとんど読まないので、
その金蹴り小説も読んだことがないです。

徳政一揆と奉公衆(第4話)

2011.01.09
 室町時代、守護大名に公然と異を唱え、独自に行動する地頭も
相当数いる。
また、守護大名の方も、領国経営の安定を図るため、国人クラスの
武士なのか、農民なのか、あいまいな階層の取り込みにも力を入れていた。

 源三郎たちを一瞬で戦闘不能にして、時子たちは興奮した。
あんなに強そうに威張っている男も金玉だけは弱いのである。
身体能力の高さを生かして、暴れ回っている一揆勢の男たちも
女の子の急所攻撃の前には無力だった。
両手で股間を押さえて、地面を、はいつくばるしかない。

「あなたたち、村では一揆を率いている人たちでしょう?
少しやられただけで、だらしないわね」と時子が言った。
源三郎が声のする方を見てみると、時子がすっきりとした股間を
誇示するかのように、仁王立ちしていた。

「ふ、ふざけやがって!」
源三郎は男の意地で立ち上がろうとしたが、崩れてしまう。
金玉に受けた攻撃を脳が内蔵への衝撃と判断して、男の子を強制的に
うずくまらせているのである。
その後も源三郎は立ち上がろうとしていたが、
金玉から来る痛みには敵わなかった。

「男の子なんでしょう?ちゃんと立ちなさいよ」
そう言うと、時子は再び、源三郎の足と足の間を実践体術の木刀で
叩いてみた。
源三郎は前屈みなので、後ろから叩くことになる。
狙いは正確で、副睾丸直撃だった。

「ぎゃ~!」
源三郎は情けなく、悲鳴を挙げる。
精子を貯蔵し、育てる副睾丸は痛感神経が集中している急所中の急所である。
金玉本体を攻撃されるより、数倍強い苦痛が与えられる。

 金玉から来る痛みに、じっと耐えていた男の子も副睾丸の痛みだけは
我慢できない。
源三郎は胎児のような姿勢でうずくまった。
もはや、男の意地や誇りを考えている場合ではなく、悶絶するしかない。

「男なのに、だらしないわね。
よろいも、ちゃんと着ているのに」
時子はそう言うが、よろいを着ていても股間の防御にならないことは
わかっている。
よろいの防御が及んでいない脇の下から槍を入れられ
戦死する武士の話はよく聞くが、股間も狙い目なのである。

 時子は男の痛みに屈して悶絶する源三郎を見て興奮した。
周囲を見渡すと、他の男たちも急所攻撃を受けて悶絶している。
金玉は男であるがゆえに鍛えられない急所なのである。
どんなに強い男の子でも金玉をやられた時だけは、みんな同じなのだった。