ペガサス座の箱庭（第４２話）

麻衣：「池田君は電車やバスの中で、女の子におちんちんや金玉を握られたことはある？」

池田：「麻衣以外からはない」

　金的攻撃の魅力にとりつかれた女子と付き合う男子は大変である。あいさつ代わりに金蹴りしてくる女子、キスしている最中に金玉を握ってくる女子など、いくら可愛くても対応しきれない。

麻衣：「電車で座っていると、ちょうど目の前に男子の股間が来るけど、明らかにズボンを膨らませている子とかがいるの。その気もないのに立たせないでよ？と言いたい」

　麻衣が座っている時はまだいいが、麻衣の近くに立った男子には悲惨な運命が待っている。この点に限っては弘夏はそれほどでもないが、麻衣の近くにいる男子はどうしても反応してしまうらしい。麻衣が弘夏にやる時とは違って直接触れていなくても、ズボンの前を膨らませている男子が多い。特殊な周波でもあるのか、麻衣の近くにいる男子は苦労をする。

　特に麻衣と一緒にプールへ行った男子は大変で、水着だから男子特有の部位の肥大化をどうしても隠せない。

麻衣：「こないだ、小学３年生くらいの男の子が電車の座席に座っていたけど、表紙からして明らかにエッチな本を一生懸命読んでいたの。サッカー服で、ボールも持っているんだけど、サッカーパンツだから、すごく薄くて、勃起しているのがはっきりとわかるの。一生懸命精子を出そうと勃起しているんだなぁと思っちゃった！」

池田：「そんなところばかり見るなよ！」

麻衣：「いいじゃないの。男子だって、女の子の胸をよく見ているし」

　女子は男子の股間を見つめてエッチなことを考えていても、他人にはわからないが、男子が女子の胸を見つめてエッチなことを考えていたら、すぐに他の人にもわかってしまう。

池田：「男だったら、普通だろう」

麻衣：「私は１つ前の人生でもそんなことしていなかったし」

池田：「いや、男だったらしていただろ」

麻衣：「私、小学６年生の時に殺されているから、そういう心配はなかったわ」

　時々、池田も麻衣の電波な会話に付き合わされているが、信じる気など全くない。前世が男の子だろうが、小学６年生で殺されていようが、今の麻衣は女の子だし、問題はない。

池田：「とにかく、電車の中で急所を握るのはやめろ」

麻衣：「えー、私と股間の蹴り合いをして勝ったら、すぐにやめてあげると言っているじゃないの？」

池田：「そんなの、無理に決まっているだろ！」

　麻衣と付き合い始めてから、池田は何度も股間の蹴り合いを経験しているが、１度も勝ったことがない。柔道少年の池田とは言え、足と足の間にぶら下げている金玉は皮一枚で守られているだけだし、麻衣の股間を蹴り上げても固い感触があるだけで、何のダメージも与えられない。

麻衣：「さっきはパンチの練習をしたから、今度は金蹴りの練習でいいかしら？」

　池田の抗議を無視して、麻衣は話を進める。

　麻衣と池田はよく金蹴り遊びをしている。麻衣が「キーン！」と言うと、池田が「マン」と応じ、「キーン！マン」の復唱が行われる。麻衣はウキウキ気分だが、池田は正反対に暗い気持ちである。女子の股間を蹴っても池田が得るものはない。すっきりとした股間を再認識するだけだ。

　女の子にとって遊びようなキックでも、男の子にとっては地獄の一撃らしく、麻衣に金蹴りをされた男子は苦しそうにうずくまるしかない。

池田：「今日は金玉にビンタしまくったんだから、もういいだろう・・・」

麻衣：「１番痛いのは金蹴りでしょう？池田君も金玉を鍛えられてお得じゃないの」

　そう言うと、麻衣は池田の股間を握りしめた。急なことで、池田は避けられなかった。

池田：「はうう！」

　池田と何度も遊んだことがある麻衣は池田の身体を熟知している。池田が好むイキ方も金玉がズボンの左右どちらにいるかも完全に把握している。金玉をぶら下げている男子自身も意外と知らないことが多いが、金玉の大きさは左右で少し違っていて、ズボンの右側に収めている人もいれば、左側に収めている人もいる。金的攻撃の際、左右どちらに金玉があるかを把握しておくことは非常に重要で、攻撃を確実にヒットさせることができる。

　本来、男子が動き回った時に左右の金玉がぶつかって男子に違和感を与えないために作られた仕組みだが、それを悪用する女の子もいる。麻衣に金玉を握られて、池田は再び苦境に陥った。

お知らせ（2014年6月1日）

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今回はとりあえず、ペガサス座の箱庭を更新しておきます。
海パンの読み切りは別途書いています。
プールで勃起している男子には金蹴りをした方が良いと思います。
金蹴りには去勢と同じ効果があって、男子を一時的に無力化できますし。
男子は体力があるんだから、勃起くらい我慢して欲しいです。