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室町時代の神明裁判(第5話)

2010.06.26
   室町時代の神明裁判(第5話)

 まだ、10回目の打撃であったが、時継は完全に戦闘不能となっていた。
しかし、身体を完全に押さえられているため、手で金玉をかばうことすらできなかった。

 そんな時、神殿に1人の女の子が入ってきた。
「こんにちは!」
そう元気良くあいさつしたのは、地頭の代官の娘である、あかりであった。
金的神判の練習のことを知って、やって来たのである。
女の子にとって、自分にないところには興味があるし
普段は強い男の子があっさり負けるので、金玉が大好きなのであった。

 その後も金的神判は整然と続けられた。
時継は何度も悲鳴を上げたが、お雪は無視して続けた。
時継が悶絶する姿を楽しく見ながら、
あかりも「守護大名に仕官なるなら、金玉の痛みくらい
我慢しなさいよ!」と言った。

あかり:「本当に金玉って、鍛えようがないみたいね」

お雪:「都にいる武士たちも金蹴りされたら、
相手が私達くらいの女の子でも、動けなくなりそうね」

あかり:「きっと神様が、男の子が強くなりすぎて
反乱でも起こされたら、困るから金玉を付けたのね」

 金玉から来る痛みに悶絶しながら時継は
お雪たちの方を見つめた。
胸のふくらみはあるが、みんなの足と足の間は
すっきりしていて、何も付いていない。
この神殿の中で、金玉が付いているのは時継だけなのである。
周りにいる女の子たちは、金玉の痛みを一生経験することはない。

 また、どんなに屈強な武士であろうとも、金玉だけは鍛えられない。
それなのに、仕官前である時継が女の子たちからの急所攻撃に敵うわけがなかった。
神殿には時継の悲鳴と女の子たちの楽しそうな笑い声がこだましていた。
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